CADソフトを用いて図面を作成するCADオペレーター。ものづくりには欠かせない職業で、需要も高まっています。
本記事では、CADオペレーターの年収を紹介しています。年収を上げるコツも解説しているので、現在CADオペレーターとして働いている方も、これから目指そうとしている方もぜひご覧ください。
CADオペレーターとは
CADオペレーターの名前を聞いたことがある方でも、具体的にどのような業務をこなすのか知らない人も多いのではないでしょうか。
まずは、CADオペレーターの特徴や将来性について、以下の3つにわけて解説します。
- CADソフトで設計図を作成する仕事
- 未経験からでも挑戦しやすい
- 将来性はある
CADソフトで設計図を作成する仕事
CADオペレーターとは、CAD（キャド）と呼ばれる製図用ソフトを使用して、コンピューターで設計図を作る仕事です。例えば、建築物や機械の部品、自動車などのさまざまな図面を作成します。
従来は手書きで設計図を作成していましたが、作図や修正に時間がかかっていました。しかし、CADが普及したことで作図の時間を削減でき、より正確な図面を作成することも可能になりました。
CADオペレーターには、設計者が描いたアイデアを図面にするための知識やスキルが求められます。ときには難しいと感じる場面もありますが、自分が携わった製品が完成したときは、大きなやりがいを感じられます。
CADの仕事内容については、こちらの記事で詳しく解説しています。人気のCADソフトも紹介しているので、あわせてご覧ください。
CADオペレーターは未経験からでも挑戦しやすい
CADオペレーターは、未経験からでも挑戦しやすい仕事です。CADオペレーターになるために免許は必要ないため、資格などは問われません。CADの基本的な知識や操作方法が分かっていれば、実務経験がなくても採用される可能性は十分にあります。
実際に未経験者でも募集している求人は多いため、応募するハードルは低めです。また、企業によっては入社後に、教育や研修を実施している場合もあるので安心です。
未経験からCADオペレーターを目指す方法は、上記の動画でわかりやすく解説されています。気になる方は、あわせてご覧ください。
CADオペレーターは将来性がある
CADオペレーターは将来性のある仕事です。なぜなら、CADを活用している業界は多く、今後も必要とされる技術だからです。
なかには、AIに仕事を奪われると心配する人もいるかもしれません。しかし、CADオペレーターの業務がAIにすべて代替されるとは考えられません。
なぜなら、設計士の意図や要望を正確に汲み取り、製図に反映させる能力はAIには期待できないからです。やはり人間の力・意思が必要とされる仕事のため、完全に消滅することはないでしょう。
しかし、定型作業やトレース作業などは、AIを使用して業務を効率化していくと予想できます。そのため、専門性を高めたり3DCADも扱えたりするなど、スキルを磨き続けることが重要です。
CADオペレーターの年収は？
CADオペレーターの業務内容や将来性は紹介しましたが、平均年収はいくらでしょうか。
厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、CADオペレーターの平均年収は約449万円です。ただし、上記の数字にはCADオペレーター以外の職種も含まれているため、参考程度にするとよいでしょう。
ちなみに、同年の日本の給与所得者の平均年収は458万円だと発表されています。そのため、CADオペレーターの年収は平均よりもやや低い数値であることがわかります。
参照：厚生労働省「令和4年 賃金構造基本統計調査」
参照：国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」
CADオペレーターの年収が平均よりも低い理由
CADオペレーターの年収は日本の平均給与よりも低いと紹介しましたが、原因はなんでしょうか。CADオペレーターの年収が低くなる理由は、以下の3つが考えられます。
- 技術で差が生じやすいから
- 未経験からでも挑戦しやすいから
- 働き方が多様だから
それぞれ、わかりやすく解説します。
理由①技術で差が生じやすいから
CADオペレーターの年収が平均よりも低い理由の1つ目は、技術で差が生じやすいからです。CADオペレーターは個人の技術レベルに応じて、年収が変わりやすいのが特徴です。
初心者の頃は基本的な図面作成から始めるため、給与が低いケースもあります。
しかし、より複雑な設計ができたり、扱えるソフトが増えたりすると、スキルが評価されて収入が増えることも珍しくありません。
具体的には、高度な3Dモデリングや精密な図面を扱えるオペレーターは、基本的な図面を扱う人よりも収入が多い傾向にあります。
このように、CADオペレーターはスキルや経験が収入に反映されやすい職業です。実力で評価されやすいため、向上心のある方や好奇心が旺盛な方には、特におすすめです。
理由②挑戦するハードルが低いから
CADオペレーターの年収が平均よりも低い理由の2つ目は、挑戦するハードルが低いからです。CADオペレーターは需要が高まっているため、実務経験がない人でも人手を募集する企業はあります。
このように、未経験から入社する人も多いため、結果的に全体の平均年収が低くなります。
しかし、前述のとおり、スキルや努力次第で収入を伸ばしやすい仕事です。最初は給与が低いかもしれませんが、意欲を持って取り組むと年収が上がる可能性は大いにあります。
理由③働き方が多様だから
CADオペレーターの年収が平均よりも低い理由の3つ目は、働き方が多様だからです。CADオペレーターはフルタイムの正社員以外にも、契約社員や派遣社員、アルバイトでも募集されています。
非正規雇用の求人も多いため、全体的な平均年収も下がってしまいます。しかし、柔軟な働き方が可能で、パートタイム勤務を希望する方でも働きやすいのが、CADオペレーターの魅力です。
CADオペレーターの年収を上げるコツ
CADオペレーターの平均年収が低くなる理由を紹介しましたが、方法によっては年収を大きく伸ばすことも可能です。以下の3つを紹介するので、収入を増やしたいと考える方はチェックしてください。
- スキルを高める
- 資格を取る
- 待遇の良い会社へ転職する
年収を上げるコツ①スキルを高める
CADオペレーターの年収を上げるコツ1つ目は、スキルを高めることです。複数のソフトを扱えたり、分野ごとの専門性を高めたりすると、CADオペレーターとしての市場価値が向上します。
以下の表に、代表的なCADソフトと製品の特徴をまとめたのでご参考ください。
| ソフトウェア名 | 特徴 |
|---|---|
| AutoCAD | 2Dから3Dモデルまで幅広い設計が可能 |
| SolidWorks | 設計に便利で使いやすいと評判 |
| Revit | 主に建築業界で使われるBIMツール |
| SketchUp | インテリア・建築業界など幅広い業界で使用 |
| Jw_cad | シンプルな操作性で扱いやすい2DCAD |
CADにはさまざまな種類があり特徴や機能なども多岐にわたるため、業界で使用するソフトから学ぶことがおすすめです。なお、建築業界で利用されるCADソフトは、以下の記事で紹介しているのでご確認ください。
年収を上げるコツ②資格を取る
CADオペレーターの年収を上げるコツ2つ目は、資格を取ることです。資格を取得すると資格手当が支給される会社もあるため、年収に直結します。
また、自分自身のスキルや知識を客観的に証明できるため、転職する際にも有効です。CADオペレーターにおすすめの資格をピックアップしたので、チェックしてください。
- CAD利用技術者試験
- 建築CAD検定試験
- 3次元設計能力検定試験
- オートデスク認定資格プログラム
- Vectorworks操作技能ベーシック認定試験
年収を上げるコツ③待遇の良い会社へ転職する
CADオペレーターの年収を上げるコツ3つ目は、待遇の良い会社へ転職することです。いくら個人のスキルが高い場合でも、会社の給与テーブルよりも大きく収入を増やすのは難しいからです。そのため、今の会社にいても年収が上がらないと思う方は、職場を変更してもよいでしょう。
なお、転職をお考えの方には「キャド研リクルート」がおすすめです。キャド研リクルートはCAD業界に特化した転職支援サービスのため、CADオペレーターで活躍したい人にはピッタリです。
キャド研リクルートでは、大手転職サイトには掲載されないCADの求人を独占的に紹介しているため、他のサービスを利用している求職者が知り得ない求人を閲覧できます。
また、CAD業界を熟知したエージェントが、あなたのキャリアを分析して求人探しをサポートします。内定獲得のためのポイントや、キャリアアップなどの相談も可能なため、安心して転職活動ができます。
また、無料でキャド研リクルートと提携している教育サービスを受けられるため、未経験者の方でも業界の知識や技術を身につけたうえで転職できます。そのほかの詳しい情報は下記のリンクより確認できるため、ぜひご覧ください。
CADオペレーターの年収のまとめ
本記事ではCADオペレーターの年収について解説しました。令和4年の賃金構造基本統計調査によると、CADオペレーターの平均年収は約449万円です。ただし、他の職種も一部含まれているため、参考程度にお考えください。
CADオペレーターは年収が低いと感じるかもしれませんが、スキルや経験で収入が変わりやすい仕事です。努力次第で年収を大きく伸ばすことも可能なため、自身の専門性を高めることがポイントです。
もしも、今の職場にいて年収が伸びないと思う方は、転職を検討してもよいでしょう。なかでもおすすめの転職支援サービスは「キャド研リクルート」です。
キャド研リクルートはCAD業界に特化したサービスで、独占求人や非公開求人を多数保有しています。また、CAD業界に精通したアドバイザーが、あなたに適した求人を紹介するので、一人で転職活動を行うよりも効率よく進められます。
スキルや経験次第では、転職をすると今よりも年収が上がる可能性は大いにあります。さっそくキャド研リクルートに登録して、非公開求人を確認しましょう。
