統計検定とは、様々なデータを分析・調査して意思決定などに役立てることができるスキルを証明する検定試験です。
また、AIなどを始めとするデータサイエンス分野にも深く関わり合っており、これからの社会で活躍が期待されるスキルであるとも言われています。
今回はそんな統計検定に合格するための講座について、詳しく解説します。
統計検定とは?
統計検定とは、統計に関する知識・スキルがどれくらいあるかを評価する検定試験です。
日本統計学会が行っている民間資格ですが、総務省統計局や文部科学省などが後援を行っています。
級は全部で10個に分かれており、統計学の知識について問う「統計検定」や「統計調査士」「専門統計調査士」の他、IT技術の分野でもあるデータ処理や分析、AIに関する知識を問う「データサイエンス」部門もあります。
マーケティングや製品開発、ITなどその必要性は他分野に渡るため、受験者も多い人気の資格であると言えるでしょう。
また、データサイエンティストを目指す人がスキルアップなどのために取得することも多いです。
データサイエンスを学習し、データサイエンティストとして活躍したいと考えられている方は、データサイエンティスト講座の受講をご検討ください。こちらの記事にてデータサイエンティスト講座について詳しく紹介しております。
統計検定に必要なスキルとは?
統計検定を目指す場合、どの級・どの分野であっても、それぞれの急に応じた数学と統計学の知識が必要です。
例えば統計検定4級であれば、中学校程度の確率やグラフに関する知識や計算力が求められます。
統計検定3級であれば高校程度、統計検定2級であれば大学基礎課程、といった具合に、級が上がるにつれて求められるレベルが上がっていくでしょう。
一方、「データサイエンス」部門においては、統計・数学に加えてITスキルも追加で必要とされます。
例えば初級とも言われる「データサイエンス基礎」においては、大学入試レベル相当の統計学・数学の処理ができると共に、コンピュータの表計算ソフトで答えを導きだせなければなりません。
その次の「データサイエンス発展」の級では大学基礎課程レベル、更に上の「データサイエンスエキスパート」の級では大学専門課程レベルのスキルが必要となっていきます。
ITを活用した業務が普及した今の社会では、IT基礎スキルがある人材への注目が集まっています。IT基礎について学びたいと考えている方は、どのように学習を進めてよいかこちらの記事にて紹介しておりますので、ご参考にしてください。
統計検定のおすすめ講座、4社を徹底比較!
統計検定の取得を目指す場合におすすめの講座を、詳しく比較してみましょう。
セミナー名 | 社名 | 価格 | 特徴・ポイント | 受講形式 | 開催場所 | 講座時間・回数 | 教材・テキスト |
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統計のための大人の数学講座 | 資格の学校TAC | 25,000円 | 教室レッスンを再現した動画や、AIを活用した学習ツールなど、学びやすい環境が整っている。 教室やオンライン、グループ学習やマンツーマンなど、様々なコースが用意されているのも魅力。 | 通信 | 通信 | 15時間 | 提供あり |
【ゼロからおさらい】統計学の基礎 | Udemy | 10,000円 | パソコンやスマートフォン、タブレットなど様々な端末を使って学習できるので、自宅はもちろん通勤中の電車、カフェ、公園など学習場所を選びません。 | 通信 | 通信 | 2.5時間 | 提供あり |
統計検定3級 対応 統計分析入門講座 | Skill Up AI | 27,500円 | 日本人講師に学習の悩みを相談、アプリを使った予習、オンライン上で実践というようなカリキュラムをこなしながら、英語力を上達させていくことができる。 | 通信 | 通信 | 7時間 | 提供あり |
統計検定1級数理対策講座全10回 | すうがくぶんか | 100,000円 | 24時間365日いつでもレッスン可能となっているので、早朝や深夜にも学習を進められる。 初心者向けに、日本人講師のレッスンも用意されているので安心。 | 通学 | 通学 | 10回 | 提供あり |
資格の学校TAC
多数の資格講座を行っている「TAC」は、主にビジネスパーソンを対象とした統計検定うち「統計検定」に特化した対策講座を行っています。
しかも「そもそも数学が不得意すぎて不安だ」という人を対象とした「統計のための大人の数学講座」も開催しており、「方程式・不等式・確率・微分積分」など中学・高校レベルの基礎からしっかりと学ぶことができます。
基礎を疎かにしない「TAC」の講座は、統計検定でスキルアップを図るために大変おすすめです。
また、同じ統計検定で取得できる「統計調査士」に特化した講座もあるため、社会人としてすぐにスキルアップ・資格習得をしたい場合にもおすすめです。
- 統計のための大人の数学講座¥25,000
- 統計検定3級・4級対策講座¥39,000
- 統計検定2級対策講座¥55,000
- 統計調査士試験対策講座¥33,000
TACの統計検定に関する口コミ
「TAC」の統計検定は基礎から学べることが大きな特徴になっていると評判です。
数学などが得意でなく、「自分がどの程度のレベルにあるのか分からない」と悩んでいる人にとっては、分かりやすくてよいといった口コミが見られます。
一方、レベルに合わせた参考書などを選ぶことができる人からは、独学で十分であるという意見もありました。
udemy
動画で学ぶオンライン講座専門サイト「udemy」にも、統計検定に関する講座があります。
様々なジャンルがオンラインで誰でも視聴でき、買い切り形式のため、購入してしまえば自分の好きな時にいつでも学習を始めることができるのが特徴です。
「udemy」の統計検定に関して言えば、1級から3級まで、それぞれの級を対象とした講座が人気ですが、今後、更に増える可能性もあります。
- 統計検定 1級の道標【確率分布編】¥27,800
- 統計検定 2級対策講座¥15,800
- 豊富な演習でゼロから学ぶ統計学入門コース|検定3級レベルの知識をしっかり習得しよう¥3,000
- 【ゼロからおさらい】統計学の基礎¥10,000
udemyの口コミ
「udemy」は海外発のオンライン動画講座ですが、分かりやすい、勉強しやすいと評判です。
動画を視聴して理解を深めてから、演習問題を解くというスタイルが好きな人に、特に評価が高いようです。
章立てた解説になっているため、苦手なところを見直して学ぶことも可能です。
豊富な講座がある分、「自分に最適な動画はどれか」を探すのに戸惑ってしまうこともあるので、各動画についているコメントをよく確認すると安心です。
Skill Up AI
2021年に新設された、統計検定の「データサイエンス基礎」「データサイエンス発展」「データサイエンスエキスパート」の三部門は、比較的新しい級であると言えます。
そのせいか、「データサイエンス」という部門で求められるジャンルの講座・動画・参考書は多数ありますが、統計検定のデータサイエンスに対応した資格習得講座がまだ十分にはありません。
そんな中、「Skill Up AI」では「Excelで始めるデータサイエンス基礎講座」という、「データサイエンス基礎」に特化した講座を展開しています。
- Excelで始めるデータサイエンス基礎講座66,000円
- 統計検定2級 対応 統計分析基礎講座110,000円
- 統計検定3級 対応 統計分析入門講座27,500円
Skill Up AIの口コミ
「Skill Up AI」の講座は、約8時間前後の動画であり、自分のペースで好きな時に進めやすい、演習問題などがあるので視聴するだけでなく自分で考えて学ぶように促して貰える、といった点で高評価です。
また、トライアル期間などのキャンペーンがあるので、まずは自分が求めている内容であるかを確認してから始められる、という安心感があります。
すうがくぶんか
「すうがくぶんか」は、数学・統計学・機械学習などを中心に学ぶことができる、社会人のための数学教室です。
昨今には珍しい日時を指定したzoomによるリアルタイム講座が中心で、週に1回、2~3時間の講座が行われるため、価格は他の動画講座などと比べて高めです。
授業は録画されており、アーカイブ動画として5年間オンライン視聴が可能なため、仕事などで都合がつきづらい人でも安心です。
統計検定にも特化したコースにおいては「統計検定準1級」や「統計検定1級」などの講座が豊富なので、難関級の合格を目指す人に最適です。
無料公開講座もあるため、雰囲気やレベルを知りたい人はそういったイベント講座に参加して、受講を検討してみると良いでしょう。
その他、データサイエンスに向いた機械学習などを学ぶ講座もあります。
- 統計検定準1級 統計学実践ワークブック(前半)24,500円/月(122,500円/5ヶ月一括)
- 統計検定1級応用(理工学)対策講座全8回 80,000円
- 統計検定1級数理対策講座全10回 100,000円
- 統計検定1級応用(人文科学)対策講座全8回 80,000円
すうがくぶんかの口コミ
「すうがくぶんか」は、オンライン型の集団講座や個別講座をメインとしているので、いわゆる塾のように講師の話を聞き、演習を行い、分からないことを質問するというスタイルになっています。
基礎から、あるいは理解しづらいところを拾いながら学習できると評判です。
それでも授業時間内には分からずに終わってしまうことがありますが、アーカイブ動画で再確認できるので安心、といった口コミも見受けられます。
統計検定の講座を選ぶ時の注意点
統計検定は、数学や統計学の知識に加えて、AIやデータ分析などの手法を問われることがあります。
こういった分野は、IT技術などの発展に応じて変化していくため、常に最新の講座を選択するようにしましょう。
また、その特性上、検定が取り扱う範囲なども改定されやすいので、受験する際には検定の公式情報をよくチェックすると安心です。
統計検定の講座を受けるメリット・デメリットは?
統計検定の講座は様々です。講座を選ぶ前に注意点やメリット・デメリットを把握しておきましょう。
動画視聴タイプ
動画視聴タイプであれば、自分の好きなタイミングで好きな量を学ぶことができます。
また、一度では分からないことも繰り返し視聴することで、理解できるようになりやすいでしょう。
一方、動画を見て勉強した気持ちになってしまいがちですが、参考書や過去問題を自学をしなければならない点には注意しましょう。
また、講座によっては「動画は一定期間のみ視聴可能」という制限が設けられていることが多く、更にその期間は講座によってまちまちなので、必ず確認することをおすすめします。
リアルタイムの講座タイプ
一方、リアルタイムの講座タイプなどは、勉強時間が指定されるため、集中して学びやすくなります。
資格試験以外にもやるべきことが多いという人は、むしろこういった時間を限定した学び方が適切かもしれません。
ただ、講座の速度が自分のペースに合っていないような場合は、取りこぼしが発生しやすくなります。
講座終了後に自分で復習するなどの対策を行いましょう。
統計検定を学ぶなら講座を活用しよう!
統計検定は比較的新しい資格であり、まだ検定試験についての情報は不足している段階と言えます。
一方、「統計検定3級では高校程度の数学が求められる」と聞くと、独学でも対応できそうだと感じる人も珍しくないでしょう。
しかし、仕事などをしながら新しいこと学ぶのは、簡単なことではありません。
自分の仕事やキャリアに生かすためにも、適切な講座を活用して、効率よく勉強することをおすすめします。