facebook

【2025】Photoshopで解像度を上げる方法と新機能を徹底解説!解像度が下がる原因も

Photoshopを使って、撮影した写真の解像度を上げたい場合も少なくありません。解像度を上げることで、画像の細部まで鮮明になり、作品のクオリティを上げられます。

本記事では、Photoshopで解像度を上げる方法を紹介します。また、Photoshopの編集中に解像度が下がってしまう原因や、適切な解像度の目安、解像度を上げるメリット・デメリットについても紹介しているので、解像度の扱い方に慣れたい方は、ぜひ参考にしてください。

解像度とは

解像度とは、画像の密度を表す指標です。一般的には「dpi(dots per inch)」や「ppi(pixels per inch)」という単位で表され、1インチあたりにどれほどのドットやピクセルが詰まっているかによって決まります。

解像度が高ければ高いほど、画像は鮮明に表示され、逆に数値が低いと、画像はぼやけて見えるようになります。印刷やWebデザインなど、用途に応じて最適な解像度を設定することが大切です。

dpiとppiの違い

解像度を表す際によく使われる「dpi」と「ppi」には、次のような違いがあります。

項目dpippi
意味1インチあたりのドット数1インチあたりのピクセル数
使用場面チラシ・ポスター・名刺などの紙媒体Web画像・デジタル写真・画面表示などのデジタルデータ

dpiとppiは適切な媒体が異なるため、基本的には紙媒体かデジタル媒体かで使い分けるようにしましょう。

Photoshopで解像度を上げる方法と新機能

Photoshopで解像度を上げる方法として、以下の5つがあります。

  1. 新規作成
  2. イメージ
  3. 切り抜きツール
  4. スーパーズーム
  5. スーパー解像度

これらの解像度を上げる方法について見ていきましょう。

①新規作成

Photoshopでは、新しくファイルを作成する際に、解像度を自由に設定できます。
新規作成時に解像度を設定する手順は以下のとおりです。

  1. ホーム画面の「新規ファイル」をクリックする「新規ファイル」をクリックする
  2. 「解像度」の数値を任意の値に設定する「解像度」の数値を任意の値に設定する
  3. 「作成」をクリックする

適切な数値がよくわからない場合は、初期で用意されているプリセットを活用することで、自動的に用途に合った解像度が設定されます。

また、Photoshopでできることやよく使うツール、便利な機能などについて詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。また、基本的な使い方から応用的な使い方までも丁寧に解説しています。

【2025】Photoshopの使い方を徹底解説!よく使うツールや便利な機能まで詳しく紹介

②イメージ

既存の画像ファイルに対して解像度を変更する場合は、画像の調整や加工を行う機能がまとめられた「イメージ」メニューから行えます。
イメージメニューから解像度を上げる手順は以下のとおりです。

  1. 上部メニューの「イメージ」から「画像解像度」を選択する「イメージ」から「画像解像度」を選択する
  2. 「解像度」の数値を変更する「解像度」の数値を変更する
  3. OKをクリックする

イメージからは、解像度だけでなく画像のサイズも同時に変更可能です。

また、Photoshopを使ったサイズ変更のやり方について知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。カンバスやレイヤー、書き出しサイズなど、さまざまなサイズの変更方法を詳しく解説しています。

【2025】Photoshopでサイズを変更する7つの方法!カンバス・レイヤー・解像度変更なしサイズ変更なども解説

③切り抜きツール

特定の範囲を切り抜きながら、同時に解像度も変更したい場合は切り抜きツールを使用すると便利です。
切り抜きツールから解像度を上げる手順は以下のとおりです。

  1. 左側のツールバーから「切り抜きツール」を選択する
  2. オプションバーから「幅×高さ×解像度」に設定する
  3. 「解像度」の数値を変更する「解像度」の数値を変更する

切り抜きツールなら、サイズ調整を直感的に行えるのがメリットです。

また、Photoshopを基礎から学びたい方は、講座の受講がおすすめです。Photoshop基礎セミナー講習なら、Photoshopを使ってタイポグラフィックや合成写真、モックアップなどを作りながら、Photoshopの使い方を学べます。プロから実践的なスキルを学びたい方は、ぜひ詳細をチェックしてみてください。

Photoshop基礎セミナーの詳細はこちら

④スーパーズーム

スーパーズームは、AIを使って画像の解像度を最大で16倍まで上げることができる機能です。
スーパーズームから解像度を上げる手順は以下のとおりです。

  1. 上部メニューの「フィルター」から「ニューラルフィルター」を選択する
  2. 「スーパーズーム」のトグルをアクティブにする「スーパーズーム」のトグルをアクティブにする
  3. プレビュー画面下の「画像をズーム」のプラスアイコンをクリックする
  4. 必要に応じて設定を調整して「OK」をクリックする

AIが画像のディテールを補完しながら自然に拡大してくれる一方で、倍率が高すぎるとパソコンへの負荷が大きくなるため、使用環境に応じた設定が必要です。

⑤スーパー解像度

スーパー解像度は、画質を保ちながら、解像度を縦横2倍、総面積4倍まで上げることのできる機能です。
スーパー解像度で解像度を上げる手順は以下のとおりです。

  1. Rawファイルを右クリックして「Photoshopで開く」を選択する
  2. 「ディティール」から「スーパー解像度」をクリックする「スーパー解像度」をクリックする

Photoshopから直接Camera RAWで編集ができるのは、Rawファイルを扱う場合のみです。

スーパー解像度が選べない場合の対処法

スーパー解像度はCamera Rawの機能であるため、Rawファイルでなければ、Photoshopから直接使用はできません。
そのため、JPEGやPNGに対して効果を適用させたい場合は、Adobe Bridgeを経由する必要があります。

Adobe Bridgeからの編集は、以下の手順で行えます。

  1. Adobe Bridgeを立ち上げる
  2. 効果を適用させたい画像を右クリックして「Camera Rawで開く」を選択する「Camera Rawで開く」を選択する

Camera Rawを立ち上げた後は、通常と同じ手順でスーパー解像度を適用できます。また、Adobe BridgeはAdobe Creative Cloud製品に付属しているため、Photoshopを使用している方であれば追加料金なしで利用が可能です。

Photoshopで解像度を上げるメリットとデメリット

Photoshopで解像度を上げることには、以下のようなメリットとデメリットがあります。

メリット解像度を上げると1インチあたりのドット数が増えるため、鮮明に印刷ができる。
デメリット解像度を上げることでデータ容量が増え、管理が大変になる。

解像度の高い画像はそれほど鮮明ですが、一方でデータが重くなってしまうデメリットがあります。データ容量が多いとPhotoshopの動作にも影響するので、解像度は上げるほど良いというわけではありません。

特に、Webデザインではサイトの動作パフォーマンスに影響するため、最低限の数値で設定しましょう。

Photoshopでおすすめの解像度は?

Photoshopでおすすめの解像度は?

Photoshopで画像を扱う際は、用途に応じて最適な解像度を設定することが大切です。名刺やチラシなどの一般的な印刷物では、350dpiが推奨されています。

一方で、Web用画像の場合は、画面表示に最適化された72ppiが一般的です。また、ポスターのように離れて見る前提の印刷物では、200dpi程度で問題ないケースもあります。

なぜ印刷では350dpiが必要なのか

入稿時の解像度は350dpiで指定されることが多いですが、これは印刷機の線数に基づいて設定されているためです。印刷機は一般的に150~175線程度とされています。

この線数に対して、網点による隙間を補うために、画像の解像度は2倍程度が必要です。

例えば、150線の印刷機なら理想の解像度は300dpiとなります。そのため、300dpiから少し余裕を持った数値である350dpiが印刷物では推奨されています。

Photoshopで解像度が下がる原因

Photoshopで画像を扱う際に、意図せず解像度が下がってしまう原因として画像の拡大があります。元の画像よりも大きなサイズに引き伸ばすと、画像に含まれるピクセル数が足りず、Photoshopが自動的に不足分を補う処理を行います。

しかし、この補間はあくまで人工的に作り出された情報であるため、ディテールが失われたり、全体的にぼやけたりといった画質の劣化が発生します。

一方で、縮小する場合はピクセル数を減らすことになるので、画質の劣化は起きにくいのが特徴です。ただし、細部が潰れたり、シャープさが失われたりすることもあるため、注意は必要です。

解像度を上げても画質が変わらない時の対策

解像度を上げる処理をしても、画質に変化がない場合があります。そのようなケースでは、以下の対策を取ってみてください。

  1. 再サンプルを行う
  2. スマートオブジェクトを適用する

①再サンプルを行う

イメージから解像度を変更する際は、再サンプルを行うかどうかの設定ができます。再サンプルとは、解像度の変更時にピクセルの大きさを変更するかを決める設定です。

再サンプルをすると、解像度に合わせた画像サイズに変更されますが、再サンプルをしないと、元の画像サイズに合わせてピクセルの数が増減します。

再サンプルの適用

再サンプルをすることで、解像度を上げても違和感の少ない仕上がりになります。目的の編集方法によって、再サンプルを行うかを検討しましょう。

②スマートオブジェクトを適用する

解像度を下げずにサイズを拡大・縮小するには、画像レイヤーをスマートオブジェクトに変更しましょう。スマートオブジェクトとは、画像やレイヤーを元の画質やデータを保持したまま扱える特殊なレイヤー形式のことです。

通常のレイヤーでは、拡大・縮小を繰り返すたびに画像が劣化してしまいますが、スマートオブジェクト化することで、変形しても元の情報が保たれ、画質が劣化しません。

スマートオブジェクトは、レイヤーを右クリックして表示されるメニューから「スマートオブジェクト」を選択することで適用できます。

スマートオブジェクトへの変換

ただし、元の画像サイズよりも拡大する場合は、スマートオブジェクトでも画質の劣化が起こる点には注意が必要です。

Photoshopの使い方を学ぶなら

Photoshop基礎セミナー講習

Photoshopで解像度を上げるなどの細かな編集を行うためには、基本操作の習得が欠かせません。Photoshop基礎セミナー講習では、Photoshopの基礎から応用までを短期間のカリキュラムでマスターできます。

講座内で行われる主なカリキュラムは以下のとおりです。

  • Photoshopの環境設定
  • タイポグラフィックの作成
  • 合成写真の作成
  • モックアップの作成
  • 人物修正
  • GIFアニメーションの作成
  • クリエイティブ写真の作成

また、受講形態も複数から選べるため、忙しい方でも自分に合った学習方法で学べるのがメリットです。Photoshopを一から学びたい方は、ぜひPhotoshop基礎セミナー講習をチェックしてみてください。

セミナー名Photoshop基礎セミナー講習
運営元GETT Proskill(ゲット プロスキル)
価格(税込)27,500円〜
開催期間2日間
受講形式対面(東京・名古屋・大阪)・ライブウェビナー・eラーニング

Photoshop基礎セミナーの詳細はこちら

Photoshopで解像度を上げる方法のまとめ

今回は、Photoshopで解像度を上げる方法を5つ紹介しました。Photoshopには、画像の拡大や品質向上に役立つ複数の機能が備わっています。

用途に合わせて適切な方法を選ぶことで、印刷物やWeb画像のクオリティを高められるため、ファイルサイズや処理負荷といったデメリットにも注意しながら、最適な設定を見つけましょう。