生成AI技術の進化によって、今や専門知識がなくても誰でも簡単にオリジナル楽曲を作れる音楽生成AIが増えました。とはいえ、高額なものもあったり、商用利用可否もそれぞれ異なり、希望に合ったものを探しづらいですよね。
この記事では、無料でも商用利用可能な音楽生成AIツール4選(2025年7月時点最新)と、商用利用は有料版のみでも無料で利用できるツール5選、選ぶ際のポイントや気を付けたい著作権の問題について詳しくわかりやすく解説します。
希望にあった音楽生成AIツールを見つけて、思いのままにあなたのクリエイティビティを発揮しましょう!
音楽生成AIとは?
音楽生成AIとは、ディープラーニング・ニューラルネットワークを基盤とした人工知能(AI)の技術を活用し、自動的に音楽を作成するシステムやツールです。
ユーザーがジャンル・テンポ・雰囲気などを指定するだけで、自動的にオリジナルの楽曲を生成できるため、初心者からプロの音楽制作者まで幅広い層で活用されています。これまで専門的な知識が必須だった作曲作業をクリック数回で行えるため、音楽制作のハードルを大幅に下げたという点で画期的と言えるでしょう。
特定のシーンや感情を反映した楽曲を作ることもでき、例えば動画の背景音楽や広告のキャッチーなメロディ、学習用BGMなど、目的に応じて使い分けられます。ただしツールにより、音楽にボーカルを付けた楽曲生成ができたり、作曲だけであったり、作曲したものを楽譜に落とし込むところまでできるものなど、機能は異なります。
AIで音楽生成する仕組み
音楽生成AIが音楽を生成する仕組みは、大きく3つのステップで構成されます。
- 音楽データの収集と学習:数万曲を解析し、メロディ・リズム・コード進行など音楽的特徴を学習
- 楽曲生成:テンポ・ジャンル・楽器など条件に基づき楽曲を生成
- 出力:生成した楽曲を音声データ化し音質・バランスを整え仕上げ
人間が音楽を耳で覚えるように、音楽生成AIも“聴いて学び、創る”というプロセスを経て、オリジナル音楽を生み出しているのです。
生成AI技術を使えば、画像生成はもちろん、アニメや動画の生成もできます。こちらの記事で詳しく解説しているので、興味のある方はぜひ参考にしてください。
【無料&商用利用OK】音楽生成AIツール4選
ロイヤリティフリー(著作権なし)と記載があっても、商用利用できないものや、無料だと商用利用不可のツールもあるので、ここでは安心して商用利用できる無料の音楽生成AIツールに絞り、4つご紹介します。
| 音楽生成AI | 入力形式 | 生成可能時間 | ボーカル有無 |
|---|---|---|---|
| Vidnoz AI作曲 | テキスト | 最大2分 | あり |
| Media.io | テキスト | 5分まで | なし |
| Humtap | 鼻歌・口笛などの音源 | 特に記載なし | なし |
| 自動作曲ちゃん | テキスト | 数秒~数十秒 | なし |
それぞれどのような特徴のあるツールか見ていきましょう。
Vidnoz AI作曲

Vidnoz AIは完全無料でありながら、簡単なテキスト入力だけで商用利用可能な楽曲を生成できる音楽生成AIツールです。
ヒップホップ・ソウル・ブルース・R&B・エレクトロニックなど20ほどのジャンルから、生成したい音楽ジャンルを指定、タイトル・歌詞を入力して楽曲生成できます。ボーカルは「おまかせ・男性・女性」から選択します。
制作した動画に挿入するオリジナルソングが欲しい、音楽制作のアイディア出しをしたいといった時に気軽に利用できるツールです。
Media.io

Media.ioは音楽生成AIとしてだけでなく、テキストから動画・画像を生成できる無料ツールです。
入力はテキスト(文章)で、「どのような曲を生成してほしいか」を500文字以内で入力するだけ。用意された32のジャンルから生成してほしいジャンルを選ぶだけで簡単に利用できます。
ビデオをアニメに、画像から動画へ、といった生成も可能なので、創造性を形にしたいなら一度試してみてはいかがでしょうか?
Humtap

引用:HumtapHumtapはスマホで直感的な操作で音楽を生成できるAIツールであり、動画も生成可能なプラットフォームでもあります。
リアルタイムAIで、あなたのハミングを指定のスタイルで楽曲にアレンジ!タップでリズム調整もできます。作成された楽曲に、あなたの歌声にエフェクトをつけて曲として商用利用も可能です。
自動作曲ちゃん

自動作曲ちゃんは曲名をテキスト入力すると、簡単な数秒~数十秒の音楽を生成してくれるAIツールです。
商用利用OKですが、利用時は、サイトURLをどこか1か所明記するのがルールなので、忘れないでください。
【無料】音楽生成AIツール5選(商用利用有料のみ)

ここでは、商用利用はNGでも、無料で利用できるおすすめの音楽生成AIツールを厳選してご紹介します。各サービスの特徴と著作権、商用利用については以下の表にまとめましたので、選ぶ際の参考としてご活用ください。
| 生成AIツール | 主な特徴 | 著作権 | 商用利用 |
|---|---|---|---|
| SOUNDRAW |
| 有料版の一部のみ | 有料版のみ |
| AIVA |
| 有料版の一部のみ | 有料版の一部のみ |
| Ecrett Music |
| 有料のみ | 有料版のみ |
| Mubert |
| 有料のみ | 有料版のみ |
| Boomy |
| 有料のみ | 有料版の一部のみ |
SOUNDRAW
SOUNDRAWは、ムード、ジャンル、長さを選ぶだけで、オリジナル音楽を簡単に生成できるツールです。
サビの位置や楽器構成などは自由にカスタマイズが可能。商用利用も可能な著作権フリー音楽を提供し、動画制作や広告、個人プロジェクトなど幅広い用途に対応しています。
無料版では楽曲の生成と編集のみが行え、有料版にアップグレードすると無制限のダウンロードや商用ライセンスが利用できます。初心者からプロまで活用できる画期的なサービスです。
| プラン | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| 無料プラン | – | ダウンロード不可 |
| Creator | 月額1,650円 | 著作権フリー、商用OK、無制限ダウンロード |
| Artist Starter | 月額29.99ドル | 著作権あり、商用OK、月に10トラックまで+ステム+配信 |
| Artist Pro | 月額35.99ドル | 著作権あり、商用OK、月に20トラックまで+ステム+配信 |
| Artist Unlimited | 月額49.99ドル | 著作権あり、商用OK、無制限トラック+ステム+配信 |
※ステム=各楽器パートの個別ファイル
AIVA
AIVAは、クラシックやジャズ、ポップスなど250以上のスタイルに対応している音楽生成AIツールです。初心者でも簡単に操作できる直感的なインターフェースが特徴で、ユーザーはコード進行や楽器の構成を自由にカスタマイズし、自分の意図に沿った楽曲制作ができます。
無料版は月に3曲までのダウンロードが可能ですが、商用利用や著作権の譲渡には対応していません。有料版にはスタンダードとプロの2種類があり、収益化プラットフォームでの利用や著作権の完全譲渡といった商用向け機能が提供されています。
| プラン | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| 無料プラン | – | 商用NG、著作権なし |
| Standard Annually | 月額11ユーロ | Youtube、Twitch、Tik Tok、Instagramのみ収益化OK、著作権なし |
| Pro Annually | 月額33ユーロ | 著作権あり、収益化OK |
Ecrett Music
Ecrett Musicは、シーン、ムード、ジャンルを選ぶだけで簡単にロイヤリティフリーの音楽を作成できるツールです。
楽曲を生成し、テンポや楽器構成などのカスタマイズも可能。初心者でも直感的に操作できるインターフェースが特徴で、個人から企業まで幅広く支持されています。
無料プランではプレビュー版のダウンロードが可能ですが、商用利用や公開はできません。有料プランでは無制限のダウンロードが可能になり、商用プロジェクトでも安心して利用できます。
| プラン | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| 無料プラン | – | 商用NG、著作権なし、プレビュー音楽のダウンロードは可能 |
| INDIVIDUAL | 月額7.99ドル | 商用OK、著作権なし(ロイヤリティフリー)、ライセンスは個人に付与 |
| BUSINESS | 月額24.99ドル | 商用OK、著作権なし(ロイヤリティフリー)、ライセンスは会社に付与 |
Mubert
Mubertは、ジャンルやムードを選択するだけで、最適な音楽をリアルタイムに作成できるツールです。直感的なインターフェースで操作が容易なため、専門知識がなくても利用できます。
商用利用にも対応しており、YouTubeや広告、ゲーム開発など幅広い用途で活用できます。
無料プランでは音楽の生成とプレビューが可能ですが、ダウンロードや商用利用には制限があり、使用時にはMubertへの帰属表示が必要です。一方、有料プランでは無制限のダウンロードや商用利用が許可され、帰属表示も不要となります。
| プラン | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| 無料プラン | – | 商用制限あり(Mubertのクレジットを表示)、著作権なし、ダウンロード制限 |
| Pro | 月額9.99ドル | 商用OK、著作権なし(ロイヤリティフリー)、無制限のダウンロード |
Boomy
Boomyは、エレクトロニックやヒップホップなど、多彩なジャンルのオリジナル楽曲を簡単に作成・配信できる音楽生成プラットフォームです。
直感的な操作で楽曲を作成可能で、テンポや楽器構成などのカスタマイズも自由自在。さらに、作成した楽曲をSpotifyやApple Musicなどのストリーミングサービスで配信し、再生数に応じた収益を得ることができます。
無料プランでは月に5曲まで作成でき、収益の一部がBoomyに留保されます。一方、有料版「Boomy Pro」では楽曲作成が無制限となり、収益を全額受け取ることが可能。商用プロジェクトにも使用でき、追加機能やプレミアムサポートも利用できます。
| プラン | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| 無料プラン | – | 商用NG、著作権なし、ダウンロードNG |
| Creater | 月額14.99 ドル | 商用NG(ソーシャルメディアやライブストリーミングでの非営利目的の使用)、著作権なし(ロイヤリティフリー)、毎月5回のリリース(合計最大15回) |
| Pro | 月額39.99ドル | 商用一部OK(ポッドキャストやソーシャルメディアでの商用利用、ソーシャルメディア広告における商用利用OK、動画、ライブストリーミング、自分の曲での非営利目的の使用)、著作権なし(ロイヤリティフリー)、毎月10回のリリース(リリースごとに最大25曲) |
音楽生成AIを選ぶ際のポイント

ここでは、音楽生成AIを選ぶ際のポイントについて詳しく見ていきましょう。
目的に合った機能を確認
音楽生成AIを選ぶ際には、まず自分の目的に合った機能が備わっているかを確認することが重要です。例えば、動画のBGMを作成したい場合はジャンルやムードを自由に選べるAIが適していますし、オリジナル楽曲を作曲してストリーミング配信や商用利用を考えている場合は、商用ライセンスが付与されるツールを選ぶ必要があります。
楽曲のカスタマイズ性もポイントです。テンポや楽器構成を細かく調整できるAIは、プロジェクトの要件に合わせた音楽制作に役立ちます。またAPIを提供するAIは、アプリやゲーム開発での音楽統合にも活用できます。
商用利用可否・ライセンスをチェック
商用利用が可能な音楽生成AIであれば、作成した音楽を広告や動画のBGM、ゲーム、ポッドキャストなどの収益化プロジェクトで使用できます。ただし、商用利用が許可されていても、著作権がツールの提供者に帰属する場合が多いため、利用条件を十分に理解する必要があるでしょう。
また、「ロイヤリティフリー」と記載されていても、使用可能な範囲や制限が異なる場合があるため注意が必要です。例えば収益化可能なプラットフォームが限定されているケースや、追加料金が必要な場合もあります。
帰属表示が必要かどうか、転売や再配布が許可されているかなど、細かなライセンス条件を確認しましょう。
料金プラン・コスパで比較
多くの音楽生成AIは、無料プランと有料プランを提供しています。無料プランでは基本的な機能を試すことができますが、楽曲のダウンロードや商用利用には制限があることが一般的です。一方、有料プランでは、無制限のダウンロードや商用利用の権利、高度なカスタマイズ機能が含まれていることが多く、プロジェクトの用途に応じた価値を提供できます。
音楽生成AIツールの選択時には、利用目的に対してプランが提供する機能や条件が妥当であるかを検討しましょう。個人利用では無料プランで十分でも、ビジネス利用では有料プランの商用ライセンスが必要になる場合があります。また月額料金や年額プラン、追加オプションの有無も比較ポイントです。
コストパフォーマンスを見極めることで、予算内で最適なAIツールを選択でき、長期的なプロジェクト運用にも役立ちます。
音楽生成AIツールの活用法

今や音楽生成AIツールはさまざまな場面で活用されており、特に音楽制作における作業効率化や生産性の向上に貢献しています。AIを利用することで、従来は専門知識や時間が必要だった作業を、直感的な操作で迅速に行うことが可能です。
音楽生成AIが活用される具体的なシーンの一例を挙げてみましょう。
- 動画制作でのBGM作成
- 広告やプロモーション音楽の制作
- 学習やリラクゼーション用音楽の生成
- ポッドキャストやブログ用音楽の制作
- SNSでのシェアや他のクリエイターとのコラボレーション
- 楽曲ストリーミングや収益化
このように、音楽生成AIは多様な場面で活用され、クリエイティブなプロジェクトの生産性を向上させる強力なツールとして注目されているのです。
音楽生成AIで作曲するのは違法?
音楽生成AIで作曲することに、違法性はありませんが、商用利用しようとすると法のリスクに触れる可能性は0ではないのです。現状の法律では、100%生成AIで作成した音楽は著作権が認められていません(2025年7月時点)。ですが人間の創作性が認められれば、著作権はプロンプト入力をした人物に認められる可能性もあります。
AIと著作権に関する考え方について|文化庁(2024年3月)で、AIが生成したコンテンツの著作権の帰属、AI開発における既存著作物の利用に関する、基本的な考え方が示されました。
これによると、「AIが生成した音楽が創作性を有する場合、その著作権はAIの開発者や利用者に帰属する可能性がある」とあり、「AIの学習データとして既存の著作物を使用する際には、著作権者の許諾を得ることが望ましい」という記載もあります。
音楽生成AIで作られた楽曲の著作権
「何か一曲作って」と音楽生成AIに依頼し出力されたもの、これに著作権は認められません。
ですが、「もっと感情表現を豊かに」「JAZZYな雰囲気に変更」「サビはもっと感情を揺さぶるような雰囲気で」といったように、曲調や表現部分の指示を出し編集し直した場合、プロンプト入力し編集した人物に著作権が認められる可能性はあります。
既存楽曲を音楽生成AIで編曲した場合の著作権について
既存の楽曲をベースに音楽生成AIで作曲した場合は当然ですが、生成された楽曲がたまたま既存の楽曲に類似していた場合も、著作権侵害のリスクは十分にあります。
判断が難しいと感じた場合は、知的財産権に詳しい弁護士へ相談するのがおすすめです。
生成AIで作曲された曲が配信サービスで1位になる時代
音楽生成AIの1つ、SunoAI(無料でも使えますが、無料の場合商用利用不可)で生成された「Ananasik」がSpotifyのバイラルチャートで1位になったのはご存じでしょうか。
バイラルチャートはSpotify独自のチャートですが、再生回数や、楽曲がシェアされた回数、話題性の高い曲が反映されるもの。生成AIでも話題になる、人々を惹きつけられる楽曲が生成できることを示した形でしょう。
ツールにより商用利用可否、著作権有無を確認することは必須事項ですが、ルールを守れば法的リスクなく生成AIで音楽までも生成できる時代になりました。
生成AIに関する各種ガイドラインについては以下の記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。
音楽生成AIで新しい音楽体験を
音楽生成AIは、AI技術を活用してオリジナルの音楽を簡単に作成できる画期的なツールです。商用利用やライセンスなどのルールを守れば、初心者でも直感的に操作でき、作業効率や生産性を大幅に向上させることができます。
ルールを遵守しつつ、その技術を最大限に活用し、音楽生成AIで新しい音楽体験を創り出してみましょう


