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【2025】NTTの生成AI「tsuzumi」とは?特徴・料金プラン・導入事例まで徹底解説

「生成AIを業務に取り入れ、業務効率化を実現したい」そんな企業のニーズに応えるのはNTTが開発した日本語特化の生成AI「tsuzumi」です。

本記事では、NTTの生成AI「tsuzumi」の特徴や活用事例、料金プランから導入方法まで情報を網羅して解説します。

NTTの日本語特化型生成AI「tsuzumi」とは?

tsuzumiとは、日本の通信事業を牽引する大手企業NTTが開発した、日本語処理に特化した生成AIであり、業務効率化や業務サポートに特化したソリューションです。

tsuzumiは文書の要約から分類、チャット形式での対話まで自然で正確な日本語で処理ができる点が強みであり、実際に導入した企業では業務の自動化や社内ナレッジの活用が進み、実用性の高さが評価されています。

生成AI「tsuzumi」の機能・活用可能業務・特徴

生成AI「tsuzumi」の機能とビジネス活用事例
出典:NTT

NTTの生成AI「tsuzumi」は、日本語処理に最適化された高性能な生成AIであり、企業の業務現場で即戦力として活用できる機能を多数搭載しています。

主な機能と業務の活用可能業務・特徴を以下にまとめました。

機能名機能説明活用可能な業務・特徴
高精度な日本語処理自然な日本語での生成・要約・分類・対話が可能
  • 社内問い合わせ対応
  • 議事録要約
  • 文書分類
軽量・省電力モデル設計1GPUやCPUでも推論可能、運用コストを抑制
  • 小規模企業でもオンプレで運用
  • クラウドコスト削減が可能
アダプタチューニング少量データで業種特化のモデルチューニングが可能医療・製造・自治体など専門業務向けカスタマイズが可能
マルチモーダル対応テキスト・画像・音声など非言語情報を処理
  • 帳票の読み取り
  • 画像の内容説明
  • 音声対話システムに利用
API連携機能既存の社内システムやツールと簡単に統合・連携
  • 社内ポータル
  • チャットボット
  • RPA業務との連携
ナレッジ検索機能社内文書やFAQから自然言語で必要情報を抽出
  • ナレッジ共有
  • 業務マニュアルの即時検索

tsuzumiを使いこなせば、現場業務の効率化や社内情報の活用ができ、企業の生産性向上に繋がります。

tsuzumiを活用しきり、確実に業務効率化・生産性向上を目指すなら、以下のように要点を抑え実務レベルのプロンプトエンジニアリングを短期習得できるセミナーなどもおすすめです。生成AIの基礎から、活用しきるために知っておくベきポイントを網羅的に学べるので、社員研修として導入する事例も多くあります。

セミナー名生成AIセミナー
運営元ProSkilll(プロスキル)
価格(税込)27,500円〜
開催期間2日間
受講形式対面(東京・名古屋・大阪)・ライブウェビナー

「tsuzumi」には、日本語処理やナレッジ活用、API連携などさまざまな機能がありますが、実際の使い方に迷う方も多いかもしれません。以下の記事では、生成AIの活用方法を初心者向けにわかりやすく解説しています。

【2025】生成AIの使い方を解説!コツと活用事例・注意点も紹介

生成AI「tsuzumi」の料金体系

tsuzumiの料金体系は、各企業の業務内容や活用目的に応じて柔軟にカスタマイズされます。利用範囲や導入規模により費用が変動するため、各社に最適なプランを構築できる点が特徴です。

また、必要な機能だけを選んで導入できるため、無駄のない費用対効果の高い運用が行えます。無料相談窓口も用あり、導入前の現状の課題やニーズの共有で、NTTから最適な導入モデルの提案を受けることができます。

NTTのセキュリティ運用支援サービスAI Advisorとは

セキュリティ運用支援サービス
NTTの生成AI「tsuzumi」は、業務効率化に直結する高性能なAIですが、「AI Advisor」と組み合わせると、セキュリティ運用までサポートの領域の拡張が可能です。

AI Advisor何かできるのか見ていきましょう。

  • セキュリティ情報収集・整理・運用をサポート
  • 脆弱性とシステムへの影響を質問候補として生成し運用者をサポート
  • 脆弱性診断の実施と情報提供
  • セキュリティ対策の相談
  • 実施したセキュリティ対策をもとにレポートを作成

AI Advisorは、脆弱性情報の分析(自動分析)やアラート検知(自動検知)、ヘルプデスク対応までを一貫してサポートし、人では見逃しがちな脅威もAIが自動で検知し、迅速かつ的確な対応(自動対処)を行います。

人材不足が深刻化する中でNTTが開発した「AI Advisor」はAIによるセキュリティ運用支援という新しい選択肢として、多くの企業に導入されています。

NTTの生成AI業務活用成功事例|作業工数7割削減

少し横道にそれてしまいますが、NTTは現在生成AIを活用したビジネス改革に注力しており、その成果が大きく注目されているのはご存じの方もいらっしゃるかもしれません。

その一環でNTTは自社のソフトウェア開発部門において、要求定義からテストまでの工程で、Azure OpenAI Service・GitHub Copilotといった生成AIを活用しています。

中でも注目されているのが、Webブラウザーのサポート期限切れで14,000もの画面ソースコードを、別言語に書き換えなくてはならない顧客対応に追われたシーン。コーディング規約や、良しとするソースコード変換例などを細かなプロンプトとして入力し、Azure OpenAI Serviceで変換したソースを、人手で確認し必要に応じて修正し対応したのだとか。

結果的にはすべてを人力で行うより7割の作業工数削減につながったのだそう。

ここから以下2つの重要なポイントが読み取れます。

  • 生成AIを使いこなせば多くの労力も削減可能である
  • 生成AIを使いこなすにはプロンプトエンジニアリングが必要

「ユーザーの期待する出力を出せる生成AIを生み出せば、今後の生成AI時代を躍進できる」ことも、この事例から読み取れます。

本記事をご覧いただいている皆さんも、tsuzumiを使いこなし大幅な作業効率削減、生産性向上の成功者となれる可能性が十分にあるということも忘れずに読み進めてみてください。

NTTの生成AI「tsuzumi」を導入成功させるコツと流れ

NTTの生成AI「tsuzumi」の導入方法
NTTの生成AI「tsuzumi」の導入で確実に成果を出すには、以下の流れで検討していくと良いでしょう。

  1. 社内の業務課題の洗い出しとAI導入の目的を明確化する
  2. NTTと導入相談を行い、必要な要件を定義する
  3. 試験導入し効果や現場のフィードバックを確認する
  4. 本格導入とあわせ運用マニュアル整備や社内定着を支援する

生成AI導入は、「業務上の課題やニーズ・必要な機能」を明確化せずに、本当に必要な生成AIを選定できないことを把握しておきましょう。

そのうえで、小規模な業務で試験導入を行い、利便性の検討と効果検証を経て、範囲を広げて段階的に社内教育・運用体制の整備を進めていくとスムーズに定着しやすいです。

「tsuzumi」などの生成AIを効果的に活用するには、使い方や業務への適用例を理解することが重要です。生成AIを使いこなすために知っておくべきこと、業務効率改善のヒントを効率よく学ぶなら以下のようなセミナー受講もよいでしょう。

以下の記事では、業務効率化につながる具体的な活用方法を詳しく解説しているので、こちらもあわせてご覧ください。

【2025】生成AIで業務効率化する方法!できる作業・具体的な方法・注意点とは

tsuzumi以外のNTT生成AIサービスの特徴・できること

NTT生成AIサービスの特徴
NTTグループでは「tsuzumi」以外にも、業務のDXを推進するさまざまな生成AIサービスを展開しています。

  • 社内業務効率化に役立つ生成AIツール
  • 問い合わせ・サポート対応の強化AI

NTTの生成AIを用いた「社内業務効率化を支援するツール」と「問い合わせの自動化」をみていきましょう。

社内業務効率化に役立つ生成AIツール

NTTは日本語特化型の生成AI「tsuzumi」以外にも以下のような生成AIサービスを提供しています。

  • LITRON:特定業務における高精度な文章生成、要約、分類が可能
  • Coding by NTT DATA:コード補完・生成・レビュー支援を行う
  • デジタル従業員:対話AI+RPA連携により、定型業務を自動実行・報告

各生成AIツールの活用事例と料金体系については下記をご覧ください。

ツール名活用事例料金プラン
LITRON
  • 製造業にて報告書自動生成
  • 自治体での文書要約・分類
API利用量に応じた従量課金制(個別見積)
Coding by NTT DATA
  • SIer企業にて設計書作成支援
  • コードレビュー自動化
エンタープライズ契約あり
開発規模に応じて変動
デジタル従業員
  • 金融業での定型帳票入力
  • 社内申請処理の自動化
月額+初期費用型

問い合わせ・サポート対応の強化AI

NTTが提供する「eva」は、対話型AIによって顧客対応や社内問い合わせ業務の効率化を支援するソリューションです。「eva」の活用事例・できること・料金体系については、下記の表をご覧ください。

項目内容
活用事例
  • 自治体での住民向けFAQ自動応答
  • 通信業界でのカスタマーサポート自動化
  • 社内ヘルプデスク業務の負担軽減
できること
  • WhatsApp・Instagram・コールセンター・ウェブサイト・チャットボット・Teamsに連携可能
  • 事前登録されたFAQや資料をもとに対話形式で質問に回答
  • ユーザーの質問を自動分類・誘導
  • 24時間対応のチャットアシスタントとして活用可能
料金プラン利用規模や連携範囲により変動
※要問い合わせ

「eva」を導入することにより問い合わせ対応の人材不足を解消でき、事前にインプットされたFAQや社内資料をもとに自然な対話形式で質問に答えてくれます。

NTTが生成AIに注力する理由とは?NTTが目指すビジョン

NTTが生成AIに注力する理由とは?
NTTが生成AIに注力する背景には、「日本発の技術で社会課題を解決する」という明確なビジョンがあります。

企業や自治体が直面する業務負荷や人材不足といった課題に対して、生成AIの活用が有効であると考えられており、NTTはその社会課題の解決に力を入れています。

高精度な日本語理解とシステム連携のしやすさ、セキュリティ対応など現場で求められる条件を満たすため、NTTは生成AIの開発・展開に積極的に取り組んでいます。

NTTの生成AI導入企業にむけたサポート体制

生成AIのサポート体制
NTTの生成AIの導入検討企業や自治体に対し、以下のような導入前のコンサルティングから運用後のサポートまでの体制をとっています。

  1. コンサルティングから運用まで一貫支援
  2. セキュリティやAIガバナンスの導入支援
  3. 中小企業・自治体向けの導入支援制度も充実

その具体的なサポート内容について詳しく解説いたします。

コンサルティングから運用まで一貫支援

NTTは、生成AIの導入を検討する企業や自治体に対して、業務理解・課題分析から、生成AI活用の提案、PoC、開発、運用までを一貫して支援する「LLMカスタマイズサービス」を提供しています。

このサービスでは、業種や業態、ビジネス課題に応じて、最適な生成AIの活用方法を実際の業務で使える形に落とし込んでコンサルティングを行います。

セキュリティやAIガバナンスの導入支援

AIガバナンスコンサルティングサービス
出典:【NTTDATA】AIガバナンスコンサルティングサービス

生成AIの業務活用が進む一方、セキュリティや情報漏洩・AIによる判断の透明性といった新たなリスク・危険性もあります。そこで、NTTはこうした課題を解決するために「AIガバナンスコンサルティングサービス」を提供しています。

AI活用に伴うセキュリティリスクだけでなく法規制や倫理問題などのリスクも含め、その対策の計画・実行・運用に至るまでトータルでサポート。こうした取り組みで、NTTは生成AIの安全な活用を支援し、企業や自治体のAIガバナンス強化を支援します。

生成AIを安全に活用するため知っておくべき危険性も、以下で短期間に効果的な学びが可能です。ネット社会下で企業がもっとも避けるべき、情報漏洩や企業としての倫理観すら疑われかねない事態を避けるため、一度チェックされてみてはいかがでしょうか。

中小企業・自治体向けの導入支援制度も充実

NTTは、中小企業や自治体の生成AI導入を支援するために「技術支援」「制度支援」「人材育成」の3つの側面から取り組みを行っています。

NTTは導入前のコンサルティングから試験導入、運用フェーズまでをパッケージで提供し、低コストかつ短期的な導入を実現しました。加えて、生成AIを活用した業務設計や人材育成支援を行い、現場でAIが使われ続ける仕組み作りをしてくれます。

NTTの生成AIサービスを活用して社内にAIを導入しよう

本記事では、NTTの生成AIサービス「tsuzumi」をはじめ、業務効率化やセキュリティ対策に役立つ生成AIサービスを解説しました。

NTTの提供する生成AIサービスは技術支援だけでなく導入後のサポートも充実しており、中小企業や自治体でも安心して導入・活用可能な体制が整っています。

生成AI「tsuzumi」を開発したNTTの、「作業工程7割削減」につながった成功事例もヒントとして、企業力向上につなげていただければ幸いです。