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【2025】国家資格おすすめ15選!難易度・合格率・勉強時間をジャンル別に徹底比較

技術の進化が目まぐるしく、将来の働き方が見通しにくい時代です。そんな中、安定したスキルと社会的な信頼を得られる「国家資格」に注目が集まっています。

この記事では、キャリアアップにおすすめの国家資格15選をジャンル別に紹介するとともに、難易度・合格率・勉強時間を徹底比較します。

AIに代替されない専門性を身につけ、長く活躍できるキャリアを築くためのヒントとして、ぜひ参考にしてください。

国家資格の取得はキャリアアップにどう影響する?

国家資格の取得はキャリアアップにどう影響する?

国家資格は、国が定めた基準を満たした専門知識と実務能力を証明するものであり、キャリアアップを目指す上で大きな武器になります。

具体的には、次のような影響が期待できます。

  • 転職・昇進時に専門スキルの証明として有利に働く
  • 資格手当や昇給など収入アップのチャンスが広がる
  • 業務範囲が拡大し、責任あるポジションを任されやすくなる
  • 独立・副業など多様な働き方を選択できるようになる
  • AI時代でも価値を発揮できる“代替されにくい人材”になれる

このように、国家資格を取得することで「即戦力」として評価されやすくなり、キャリアの幅が一気に広がります。また、資格取得の過程で身につく知識やスキルは、AIや自動化が進む社会においても揺るがない「人にしかできない価値」になります。

つまり国家資格は、単なる肩書きではなく、長期的なキャリア形成と安定した収入を支える“信頼の証”と言えるでしょう。

キャリアアップにおすすめの国家資格15選【ジャンル別】

国家資格と一口にいっても、法律・経営、IT、不動産、福祉など多岐にわたります。キャリアアップを目指すなら、自分の目的や働き方に合った国家資格を選ぶことが重要です。ここでは、キャリアアップに役立つ人気の国家資格をジャンル別にご紹介します。

  • 法律・経営系
  • IT・デジタル系
  • 不動産・建築・手に職系
  • 医療・福祉・介護系
  • その他/ニッチ分野

※本記事の内容は2025年10月時点の情報をもとに作成しています。制度の変更や試験内容の改定などが行われる場合もあるため、最新の情報は各資格の公式サイトや実施団体の案内をご確認ください。

法律・経営系

法律・経営系の国家資格は、企業活動を支える専門知識を身につけられる分野として人気があります。ここでは、幅広いキャリアにつながる3つのおすすめ国家資格をご紹介します。

資格名管轄難易度合格率(目安)勉強時間(目安)
①行政書士総務省★★★☆☆約10〜15%約600〜800時間
②社会保険労務士(社労士)厚生労働省★★★★☆約6〜7%約800〜1,000時間
③中小企業診断士経済産業省★★★★★約4〜5%(一次・二次合計)約1,000〜1,200時間

①行政書士

行政書士は、法律に基づいて許認可申請書の作成・提出代行や、契約書・遺言書等の作成などを行う国家資格です。年齢・学歴・国籍を問わず受験でき、比較的参入しやすい資格でもあります。

合格率は近年10%~15%台で推移しており、安易な資格ではない反面、専門性を示すことが可能です。取得することで「法務・行政対応ができる専門家」という立ち位置が確立し、企業の法務部門や独立・開業、また副業の形で活用できます。

②社会保険労務士(社労士)

社会保険労務士は、労働・社会保険の問題に関して、書類作成・提出手続き・個別労働関係紛争の対応・労務管理や年金・社会保険相談などを行う国家資格です。受験資格には学歴・実務経験・特定国家試験合格などのいずれかが必要となっており、試験制度も毎年変動しています。

資格取得により、企業内の人事・労務部門、またコンサルティングや独立事務所経営など幅広く活用可能です。「働き方を自由にしたい」「企業を支える専門性を身につけたい」といった人に適しています。

③中小企業診断士

中小企業診断士は、中小企業の経営課題を分析し、改善や成長に向けた助言を行う専門家です。試験は一次試験・二次試験に加えて実務補習や登録手続きが必要となり、計画的な学習と実務理解が求められます。

資格取得後は、企業の経営企画や新規事業開発部門、コンサルティングファームなどで活躍できるほか、独立して中小企業支援を行う道も開かれます。専門的な経営知識と実践的なビジネススキルを兼ね備えた“経営アドバイザー”として、長期的なキャリアアップを目指せるでしょう。

中小企業診断士については、こちらで詳しく解説しています。

中小企業診断士のおすすめ講座4選!難易度が高い国家資格は学習スタイルに合わせて選ぼう

IT・デジタル系

IT・デジタル系の国家資格・検定は、デジタル化・DXが進む現代において、ほぼ全職種で必要とされる“IT力”を身につける機会となります。ここでは、初心者にも挑戦しやすい3つのおすすめ国家資格をご紹介します。

資格名管轄難易度合格率(目安)勉強時間(目安)
④ITパスポート試験経済産業省/情報処理推進機構(IPA)★★☆☆☆約50〜55%約100〜150時間
⑤基本情報技術者試験(FE)経済産業省/情報処理推進機構(IPA)★★★★☆約25〜30%約200〜300時間
⑥ウェブデザイン技能検定厚生労働省/インターネットスキル認定普及協会★★★☆☆約30〜40%(級により変動)約150〜250時間

④ITパスポート

ITパスポートは、情報処理推進機構(IPA)が実施し、経済産業省が認定している国家資格です。ITを利活用するすべての社会人や、これから社会人となる学生が身につけておくべき基礎的なIT知識を証明できます。

試験範囲は「ストラテジ系(経営全般)」「マネジメント系(IT管理)」「テクノロジ系(IT技術)」の3区分で構成され、100問がCBT方式で出題されます。ITと経営の両方を理解し、組織内でITを効果的に活用できる人材を目指す人におすすめです。

ITパスポートは出題範囲が広く、独学では理解しづらいと感じる人も少なくありません。そんな方におすすめなのが、「ITパスポート試験対策セミナーです。

ビジネスに直結する考え方やITの仕組みをはじめ、実務で役立つIT技術の基礎からセキュリティ管理までを体系的に学べます。短期間で効率よく学習できる構成のため、IT初心者や文系出身者でも安心です。

試験合格を目指す方、日々の業務に活かせる実践的なITリテラシーを身につけたい方も、カリキュラムをチェックしてみてはいかがでしょうか。

セミナー名ITパスポート試験対策セミナー
運営元GETT Proskill(ゲット プロスキル)
価格(税込)58,300円〜
開催期間2日間
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⑤基本情報技術者試験

基本情報技術者試験(FE)は、IPAが実施する「情報処理技術者試験」の一区分として位置付けられ、ITエンジニアとして必要な基礎知識・技能を有していることを証明する国家試験です。

試験内容はプログラミング・ネットワーク・情報セキュリティ・システム開発など広範囲に及び、2023年4月からは通年CBT方式に移行しています。IT業界を目指す方、あるいはITを活用する企画・開発部門でキャリアアップしたい方にとって、価値の高い資格と言えるでしょう。

⑥ウェブデザイン技能検定

ウェブデザイン技能検定は、厚生労働省の「職業能力開発促進法」に基づく技能検定制度の国家検定であり、Webサイト制作に必要な知識・技能・実務能力を広く問う唯一の資格です。試験は3級~1級までの等級があり、レベルごとに求められる実務経験・知識範囲が異なります。

Webデザイン・制作を手に職として身につけたい方、ITスキルとクリエイティブを兼ね備えた人材を目指す方には特におすすめです。

不動産・建築・手に職系

不動産・建築・電気などの「手に職」分野は、景気やAI化の影響を受けにくく、安定した需要があるジャンルです。ここでは、人気・実用性ともに高い3つのおすすめ国家資格をご紹介します。

資格名管轄難易度合格率(目安)勉強時間(目安)
⑦宅地建物取引士(宅建士)国土交通省/都道府県知事★★★☆☆約15〜20%約300〜400時間
⑧建築士国土交通省/都道府県知事★★★★★約10%前後(1級)約800〜1,200時間
⑨電気工事士経済産業省★★★☆☆学科50〜60%・技能60%台約200〜300時間

⑦宅地建物取引士(宅建士)

宅地建物取引士(宅建士)は、不動産取引における「重要事項説明」や契約締結のサポートを行う国家資格です。不動産会社に1名以上の専任宅建士が必要なため、需要が非常に高く、安定した資格として人気があります。

毎年20万人以上が受験する大規模な試験で、法律・税制・権利関係など幅広い知識が問われます。取得後は、不動産業界をはじめ、金融・建設・保険業界などでも活かせるため、キャリアの選択肢が広がるでしょう。

⑧建築士

建築士は、建物の設計や工事監理を担う専門家として、建築業界で幅広く活躍できる国家資格です。資格には「一級建築士」「二級建築士」「木造建築士」の3種類があり、扱える建築物の規模や用途によって区分されています。

国土交通省が所管し、建築基準法に基づいた専門的な知識が求められる難関資格です。高い専門性と創造力を兼ね備えた“ものづくりの国家資格”として、設計事務所・ゼネコン・住宅メーカーなどで活かせるほか、独立して設計業務を行う道もあります。

⑨電気工事士

電気工事士は、住宅やビル、工場などの電気設備の設置・保守を行うために必要な国家資格で、第一種と第二種に分かれています。第二種は一般住宅や小規模施設、第一種は高圧受電設備やビル・工場などの大型施設が対象です。

電気設備の安全な施工を担う“現場のプロ”として、電気の基礎知識と実践力を身につけられます。取得後は、建設業界・設備会社・メーカーなどで安定した需要があり、独立開業も可能。AI時代にも強い「手に職」資格として注目されています。

医療・福祉・介護系

超高齢化社会を迎える中、医療・福祉・介護分野の国家資格は安定した需要があり、“人を支える”専門スキルとしてキャリアアップや働き方の多様化に直結します。ここでは、特に需要の高い4つのおすすめ国家資格をご紹介します。

資格名管轄難易度合格率(目安)勉強時間(目安)
⑩介護福祉士厚生労働省★★★☆☆約70%約500〜700時間
⑪社会福祉士厚生労働省★★★★☆約30%約800〜1,000時間
⑫衛生管理者厚生労働省★★☆☆☆約50〜60%(第二種)約100〜150時間
⑬登録販売者厚生労働省/都道府県★★☆☆☆約40〜50%約150〜250時間

⑩介護福祉士

介護福祉士は、「身体上または精神上の障害があり日常生活に支障のある方」に対し、専門的な知識と技能をもって介護を行う国家資格です。また利用者本人やその家族に対して、介護方法を指導する役割も担います。

受験には、養成施設の修了または実務経験(3年以上)と実務者研修の修了など、複数の受験ルートがあります。資格を取得することで、介護施設・訪問介護・障がい者支援など多様な現場で、より専門的で責任ある業務を担当できるようになります。

⑪社会福祉士

社会福祉士は、身体上・精神上・環境上の理由により日常生活に支障を抱える人やその家族に対し、相談・助言・サービス提供・関係者との連携などを行う国家資格です。

受験には福祉系大学・短大での指定科目単位取得、または養成施設修了といった学歴・養成ルートが要件となっています。資格取得後は、医療・児童・高齢者・障がい者福祉の各分野でソーシャルワーカーとして活躍できます。

⑫衛生管理者

衛生管理者は、労働者50名以上の事業場で、安全と衛生の管理を行うために必要な国家資格です。事業場の規模や業種に応じて「第一種」と「第二種」に区分されています。第一種は全業種を対象に、第二種は有害業務の少ない事業場で必要とされます。

資格を取得すると、企業の人事・総務・設備管理部門などで労働衛生の専門家として活躍でき、転職や昇進の際にも有利です。職場環境や安全管理に関する知識を体系的に学べるため、業界を問わず活かせる汎用性の高いキャリアスキルとして注目されています。

⑬登録販売者

登録販売者は、一般用医薬品(第2類・第3類)の販売管理を行う資格で、都道府県知事が実施する試験に合格することで登録されます。厳密には「国家資格」と明確には記されない場合もありますが、公的な資格制度として広く認識されています。

取得後は、ドラッグストアや薬局・コンビニエンスストアなどで医薬品販売に従事でき、相談業務・在庫管理なども担当できます。流通・小売分野で手に職をつけたい人や、副業を目指す人にとって有効な選択肢です。

その他/ニッチ分野

専門スキルを活かして“人”や“お金”の分野で支援できる資格も、近年注目を集めています。ここでは、独立・副業・パラレルキャリアにもつながる人気のおすすめ国家資格を2種類ご紹介します。

資格名管轄難易度合格率(目安)勉強時間(目安)
⑭キャリアコンサルタント厚生労働省★★★☆☆約30〜40%約300〜500時間
⑮ファイナンシャルプランナー(FP)厚生労働省★★☆☆☆〜★★★★☆(級による)2級:約40%/1級:約10%約150〜600時間(級による)

⑭キャリアコンサルタント

キャリアコンサルタントは、働く人の職業選択・能力開発・キャリア形成を支援する国家資格です。受験資格は養成講座修了または実務経験などが必要で、試験ではカウンセリング理論・労働法規・キャリア理論など幅広い分野が問われます。

資格取得後は、企業の人事部門や教育機関、ハローワーク、独立コンサルタントとして活躍可能です。自身のキャリアアップにも直結し、「人の成長を支える仕事」に関心がある方に向いています。

キャリアコンサルタントの資格取得におすすめの講座については、こちらで詳しく解説しています。

キャリアコンサルタントの講座4選!講座の選び方や口コミも紹介

⑮ファイナンシャルプランナー(FP)

ファイナンシャルプランナー(FP)は、顧客のライフプランに基づき、資産形成・保険・税金・相続・不動産などの幅広い分野で最適な提案を行う専門家です。国家資格である「FP技能士(1~3級)」と民間資格の「AFP・CFP」があり、FP技能士は厚生労働省の所管で実施されています。

試験では金融知識のほか、実践的な提案力や顧客対応スキルも重視されます。金融機関・保険会社・不動産業界はもちろん、個人で独立開業や副業としても活用可能。お金に関する知識を強みにキャリアの幅を広げたい方におすすめです。

国家資格選びに失敗しないための4つのポイント

国家資格選びに失敗しないための4つのポイント

数多くある国家資格の中から自分に最適なものを選ぶためには、目的や将来像を明確にすることが大切です。ここでは、国家資格を選ぶ際に押さえておきたい4つのポイントをご紹介します。

  1. 目的(転職・昇進・独立・副業)を明確にする
  2. 難易度・取得にかかる時間・コストを考える
  3. 将来性・需要・働き方の自由度をチェックする
  4. 自分のライフスタイル・スキル・志向に合うものを選ぶ

①目的(転職・昇進・独立・副業)を明確にする

国家資格を取得する前に、何のために取得を目指すのか、目的を明確にしましょう。転職で有利に働かせたいのか、昇進や評価につなげたいのか、あるいは独立や副業を視野に入れているのかによって、選ぶべき資格は大きく変わります。

目的を整理しておくことで、学習モチベーションも維持しやすく、資格取得後のキャリア活用もスムーズになります。

②難易度・取得にかかる時間・コストを考える

国家資格の種類は幅広く、難易度や必要な勉強時間、受験料・講座費用などに大きな差があります。そのため、自分のライフスタイルや現在のスキルレベルに合わせて、現実的な計画を立てることが大切です。

難関資格を目指す場合は、長期的な学習計画や専門講座の利用を検討しましょう。時間・費用・難易度のバランスを取ることで、途中で挫折しにくくなり、確実に成果へとつなげることができます。

③将来性・需要・働き方の自由度をチェックする

AIやデジタル化の進展に伴い、今後需要が高まる資格もあれば、逆に縮小していく分野もあります。そのため国家資格を取得する前には、その分野の将来性や人材需要をしっかり確認することも重要です。

さらに、在宅勤務やフリーランスなど、柔軟な働き方に対応できる資格を選べば、ライフステージの変化にも適応しやすくなります。自分の働き方を考慮して資格選びを行うことが、今後のキャリアにおいて大きなプラスとなるでしょう。

④自分のライフスタイル・スキル・志向に合うものを選ぶ

資格は“自分に合うかどうか”でも結果が変わります。興味のある分野や得意分野を選ぶことで、学習の継続率が上がり、実務での活かし方も明確になります。人と関わるのが得意なら福祉・キャリア支援系が向いていますし、分析や企画が得意な人は経営・IT系の資格がおすすめです。

学習時間を確保しやすい環境かどうかも考慮が必要です。資格は長期的な自己投資なので、ライフスタイルや価値観に合った資格を選ぶことで、無理なくキャリアアップを実現できるでしょう。

おすすめの国家資格を取得しキャリアアップを目指そう

国家資格は、専門知識と実務スキルを証明できる“信頼の証”であり、転職・昇進・独立・副業など、あらゆるキャリアの選択肢を広げてくれます。AIやデジタル化が進む今だからこそ、人にしかできない価値を発揮できる国家資格の存在がより重要になっているのです。

興味や目的に合った国家資格を選び、計画的に学びながら自分の強みを磨いていくことが、長期的なキャリアの安定につながります。新たなスキルを身につけ、自分らしい働き方で一歩先のキャリアを築いていきましょう。