応用情報技術者試験は、ITエンジニアとしてのスキルを証明できる国家資格です。取得できれば、システム開発やIT基盤構築など幅広い分野での活躍が期待され、キャリアアップや転職活動においても大きな強みとなります。
試験範囲が広く難易度も高い応用情報技術者試験の合格を目指すなら、講座を利用するのがおすすめです。体系的なカリキュラムや模擬試験、専門家のサポートなど、独学では得られない学習環境を得られます。
この記事では、応用情報技術者試験講座の中でも特におすすめを厳選してご紹介します。この記事を読むことで、試験合格に向けた最適な学習方法を見つけられるでしょう。
応用情報技術者試験とは
応用情報技術者試験(AP)は、情報処理推進機構(IPA)が実施する国家試験です。システム開発やIT基盤構築などの分野で高いパフォーマンスを発揮できる人材育成を目的として、ITエンジニアとしての技術から管理、経営まで幅広い知識と応用力を問われます。
試験は年2回、春期(4月)と秋期(10月)に筆記形式で実施され、次のような内容になっています。
試験区分 | 試験時間 | 出題形式 | 出題数(解答数) |
---|---|---|---|
午前試験 | 9:30~12:00(150分) | 多肢選択式(四肢択一) | 80問(80問) |
午後試験 | 13:00~15:30(150分) | 記述式 | 11問(5問) |
この試験に合格することで、ITを活用した戦略立案やシステムの企画・要件定義、設計・開発・運用に関する知識と技能を有することが証明され、キャリアアップや転職活動において有利に働きます。また、企業内での評価や昇進の際にも高く評価される資格です。
応用情報技術者試験の資格を取得する前に、まずはITの基礎知識を習得したいという人には、ITパスポートの取得がおすすめです。こちらの記事ではITパスポート取得のためのおすすめ講座を紹介しているので、併せて参考にしてください。
応用情報技術者試験の講座選びのポイント
ここでは、応用情報技術者試験の講座選びのポイントについて見ていきましょう。
コストパフォーマンスを重視する
応用情報技術者試験講座を選ぶ際には、受講料と授業内容のバランスを見極めることが大切です。
講座では受講料は特に気になるポイントですが、同じ受講料でも、講座内容やサポート体制の充実度によって学習効果は大きく異なります。また、通学型講座・通信講座・オンライン講座などの形式によっても費用は異なりますが、それぞれの学習スタイルに応じた効果を考慮する必要があります。
安価な講座であっても教材やサポートが不十分であれば、かえって学習効率が悪くなることもあり、講座選びの際には特にコストパフォーマンスに注意が必要です。
自分の学習スタイルに合った講座形式を選ぶ
講座形式には、通学型講座・通信講座・オンライン講座の3つが主に挙げられます。それぞれの形式には特徴があり、自分の学習スタイルに合ったものを選ぶことが大切です。
通学型講座は講師の指導を直接受けられるため、対面でのサポートを重視する方に向いています。一方、通信講座やオンライン講座は、忙しい社会人や自宅で学びたい方に適しており、時間や場所に縛られず効率的に学習できます。講座によっては動画講義やスマホ対応教材が用意されているため、スキマ時間を活用したい方にも最適です。
自分の生活スタイルや学習ペースを考慮し、それに合った講座形式を選ぶことで、無理なく学習を進められる環境を整えましょう。
午前対策・午後対策どちらに対応しているか
応用情報技術者試験は午前と午後に分かれており、それぞれ異なるスキルが求められるため、バランスよく対策できる講座を選びましょう。
午前試験では幅広い分野から選択式の問題が出題されるため、基礎知識を網羅的に学べる講座が有効です。一方、午後試験では記述式で応用力や実務的なスキルが問われるため、具体的な事例や問題演習を重視した講座を選択するとよいでしょう。特に午後試験は論理的な解答が求められるため、解答の作成方法や模範解答の分析を提供している講座が効果的です。
それぞれの対策が独立している講座もありますが、両方に対応した講座を選ぶことで試験全体を効率よく学習でき、合格率を高めることができます。
その他、情報処理のおすすめセミナーについては以下の記事で紹介しているので、併せて参考にしてください。
おすすめ応用情報技術者試験講座一覧
ここでは、特におすすめの応用情報技術者試験講座を厳選してご紹介します。
講座名 | 社名 | 価格(税込) | 特徴・ポイント | 受講形式 | 開催場所 | 講座時間・回数 | 教材・テキスト |
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スタディング応用情報技術者試験講座 | KIYOラーニング株式会社 | 合格コース:43,800円 初学者コース:49,500円 | スマホでサクサク、スキマ時間で学べる | オンライン | 全国 | 1年間いつでも視聴可能 | あり(すべてWeb教材) |
ITEC「応用情報技術者試験対策」 | 株式会社アイテック | プレミアムコース:40,700円 スタンダードコース:34,100円 | 書籍・e-learning・模試をセットで提供 | オンライン | 全国 | 最大8か月間 | あり(すべてWeb教材) |
資格の大原「応用情報技術者講座」 | 大原学園グループ | 基本情報復習つき合格コース:73,300円 合格コース:47,800円 | 通学・通信から選択でき、全13分野を網羅 | Web通信/映像通学 | 全国 | 基本情報復習付き合格コース:45回 合格コース:29回 | あり |
TAC「応用情報技術者上級コース」 | TAC株式会社 | 上級コース:94,000円~ 上級コースA/B:67,000円~ | 通学・通信から選択でき、Webフォロー制度も提供 | 通信講座/通学講座 | 全国 | 約5ヶ月 | あり |
LEC東京リーガルマインド「応用情報技術者試験対策講座」 | 株式会社東京リーガルマインド | 教材あり:50,000円 教材なし:43,000円 | ベーシック編・アドバンスト編の2ステップ理解を深められる | オンライン | 全国 | 申し込み時期によって異なる | あり |
独習ゼミ「応用情報技術者コース」 | 株式会社 SEプラス | 通常コース:38,280円 特別コース(リピーター限定):22,968円 | 「翔泳社」書籍を活用したeラーニング | オンライン | 全国 | 申し込み時期によって異なる | あり |
1位 スタディング「応用情報技術者試験講座」
スタディングの「応用情報技術者試験講座」は、忙しい社会人や学生でも効率よく学習を進められるオンライン講座です。スマートフォンやタブレットで利用可能なため、通勤・通学中や休憩時間など、スキマ時間を活用して学習ができます。
最大の魅力は、受講料は非常にリーズナブルでありながら、質の高い教材と手厚いサポート体制を備えている点です。講義動画は1本約5分と短く、集中力を維持しながら必要な知識をしっかり吸収できるよう設計されています。
また、午前試験・午後試験の両方に対応しているので、基礎的な知識から応用力を問う問題はもちろん、午後試験で出題される難易度の高い記述問題の解説も充実しています。
注目すべきはAIサポート機能です。個々の学習状況を分析し、最適な学習プランを提案してくれるため、短期間での合格を目指す方にとって強力なサポートとなるでしょう。
2位 ITEC「応用情報技術者試験対策」
ITECは約40年にわたるIT教育の実績を持ち、応用情報技術者試験対策に特化した「プレミアムコース」「スタンダードコース」の2種類を提供しています。
プレミアムコースは基本情報技術者試験の合格から時間が経過している方や、APの基礎知識がない方向き、スタンダードコースは基本情報技術者試験に合格した方や、合格基準点を突破できる知識をお持ちの方におすすめです。
充実した教材とサポート体制が特徴で、ITECがこれまで培ってきたノウハウを活かした書籍でインプット学習を行い、時間や場所を問わず学習できるeラーニングでアウトプット学習を進めます。書籍やテスト、模擬試験に関する疑問があれば、経験豊富な講師陣が丁寧に回答てくれるので、わからない部分が出てきても安心です。
3位 資格の大原「応用情報技術者講座」
資格の大原が提供する「応用情報技術者講座」は、午前試験・午後試験の両方に対応した充実のカリキュラムが特徴です。午前試験対策には、「基礎から学べる」コースと「基本情報技術者試験の午前試験が合格レベルにある方向け」のコースが用意されており、受講者のレベルに合わせて学習できます。
学習スタイルも柔軟に選択でき、映像通学・Web通信から自分に合った方法を選べます。特にWeb通信は、スキマ時間を見つけて自分のペースで学習を進められるため、忙しい社会人や遠方にお住まいの方に人気です。
さらに、経験豊富な講師陣によるきめ細やかな学習指導や、メールや電話での質問対応など、万全のフォロー体制が整っています。資格に特化した専門学校として長年培われたノウハウを活かし、質の高い学習環境を提供してくれるでしょう。
4位 TAC「応用情報技術者上級コース」
TACの「応用情報技術者 上級コース」は、受験経験者や学習経験者を対象に、午後試験の記述式対策に重点を置いた実践的な講座です。受講者のニーズに応じて、「上級コース」「上級コースA」「上級コースB」が提供されています。
学習メディアも多様で、通学(教室講座・ビデオブース講座)と通信(Web通信講座・DVD通信講座)から選択できます。ライフスタイルや学習環境に合わせて柔軟に学習を進められるのは、嬉しいポイントと言えるでしょう。
またWebフォロー制度を標準装備しており、講義の復習や欠席時のフォローとして、インターネットを利用したオンライン学習を利用できます。
5位 LEC東京リーガルマインド「応用情報技術者試験対策講座」
LEC東京リーガルマインドの「応用情報技術者試験対策講座」は、「ベーシック編」と「アドバンスト編」の二部構成になっており、受講者の理解度と得点力を着実に向上させることを目指した講座です。ベーシック編では基礎知識の習得に重点を置き、アドバンスト編では実践的な解答力を養成します。
インプット講義(知識習得)とアウトプット講義(解法演習)のバランスが良く、知識の定着と実践力の向上を同時に実現。またいつでもどこでも受講可能なWEB講義形式を採用しており、スマートフォンやPCを利用することで、忙しい社会人や学生でも自分のペースで学習を進められます。
さらに、経験豊富な講師陣による丁寧な解説や最新の試験傾向を反映した教材が提供されており、効率的かつ効果的な学習が可能です。
6位 独習ゼミ「応用情報技術者コース」
独習ゼミの「応用情報技術者コース」は、翔泳社のベストセラー書籍『情報処理教科書 応用情報技術者』を基盤とし、eラーニングで効率的に学習を進められる講座です。書籍によるインプット学習とWebテストによるアウトプット学習を組み合わせ、理解度を深められます。
学習の流れは、翔泳社の書籍を用いて試験範囲を体系的に学習した後、動画講義の視聴で重要なポイントの理解を深めます。そして過去問を中心とした500問以上のWebテストに演習によって、知識の定着と実践力を養うというものです。
動画やWebテストはスマートフォンやPCからアクセス可能で、通勤時間や休憩時間など、スキマ時間を活用して学習できます。また成績管理機能やスケジュール管理機能を備えており、自身の進捗状況や苦手分野を把握し、効率的な学習計画を立てることも可能です。
応用情報技術者試験講座選びの注意点
ここでは、応用情報技術者試験講座選びの注意点についても見ておきましょう。
安さだけで選ばない
受講料が安い講座は魅力的に映りますが、価格だけで講座を選ぶのは注意が必要です。安価な講座の中には、教材やサポート体制が十分でない講座があります。
例えば、過去問や模擬試験の量が少ない、講師への質問対応がない、学習進捗を管理する仕組みが整っていないといったケースの場合、学習が非効率になり、最終的に合格までの時間と労力が増えてしまうかもしれません。
一方で、受講料が高い講座が必ずしも質が高いわけでもありません。重要なのは、講座の内容やサポートが受講料に見合った価値を提供しているかを見極めることです。口コミや受講生の評価を参考に、価格以上の効果が期待できるかどうかを確認しましょう。
自分のレベルに合った講座かを確認する
講座を選ぶ際には、自分の現在のスキルや知識レベルに合った内容かを確認することも重要です。
初心者向けの講座は基礎から丁寧に学べる反面、ある程度の知識を持っている人には物足りなく感じる場合があります。一方、上級者向けの講座では、専門用語や高度な内容が多く、基礎知識が不足していると学習についていけなくなるかもしれません。
自分のレベルに合った講座を選ぶために、講座内容のカリキュラムや対象者の設定をしっかり確認しましょう。例えば「応用情報技術者試験の基礎知識を持つ人向け」「初学者歓迎」など、説明の詳細をチェックすることで、自分に適した講座かどうかを判断しやすくなります。
試験対応が最新情報に基づいているかをチェックする
応用情報技術者試験は、IT分野の技術や動向の変化を反映して出題内容が更新されるため、最新情報に基づいた試験対応ができる講座を選ぶことも大切です。古い教材や過去問だけに頼ったカリキュラムでは、最新の試験傾向や重要ポイントを網羅できない可能性があります。
最新情報に対応している講座かを見極めるには、講座の提供元がどのように試験の変更点や出題傾向を反映しているかを確認しましょう。「最新年度対応」といった記載や、過去の試験傾向を分析した解説資料の有無がポイントです。
応用情報技術者試験講座を受講するメリット
応用情報技術者試験は独学での合格も可能ですが、講座を受講することでより効率的に学べ、多くのメリットを得られます。特に、学習計画の立て方や理解しづらい分野のフォローが充実しているため、時間を有効活用しながら合格を目指せるでしょう。
具体的なメリットは次の通りです。
- 体系的かつ効率的に重要分野を網羅できる
- 過去問や模擬試験を活用できる
- 専門家によるサポートを受けられる
- 最新の試験情報を入手できる
- 学習のモチベーションを維持できる
これらのメリットを活用することで、効率的に試験対策を進め、合格への近道が見えてきます。
応用情報技術者試験講座の口コミ
スマホ一つで昼休みにも勉強できる上に、AIが自動で復習する問題を選んでくれるので効率的に学習することができました。
資格の大原「応用情報技術者講座」、TAC「応用情報技術者上級コース」、LEC東京リーガルマインド「応用情報技術者試験対策講座」、独習ゼミ「応用情報技術者コース」についての口コミはありませんでした。
応用情報技術者試験講座まとめ
応用情報技術者試験は、IT分野でのキャリアアップを目指す多くの人にとって重要なステップです。試験範囲が広く、独学では効率的に学習を進めるのが難しいこともありますが、自分に合った講座を選べば、効率的かつ効果的に合格を目指せます。
多くの講座では、模擬試験や講師による質問対応などの充実したサポートが用意されており、モチベーションを保ちながら学習を進める環境が整っています。ぜひ自分に最適な講座を見つけ、効率よく学習を進めて合格を目指しましょう。
応用情報技術者試験でITの応用知識を習得してAIエンジニアを目指したいと言う方は、ProSkilllの「AIエンジニア育成講座」の受講もご検討ください!